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シルヴィ・ギエム引退ツアー公演 東京文化会館

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シルヴィ・ギエム<ライフ・イン・プログレス>/NBS公演一覧/NBS日本舞台芸術振興会

昨日、シルヴィ・ギエムの引退公演ツアーの「ライフ・イン・プログレス」を見てきた。東京文化会館。4階席なのにオペラグラスを忘れてしまい、借りようと思ったら全部貸し出し済みで借りられず。視力が悪いため細部が全然わからなくて、これじゃ踊ってるのがギエムじゃなくても…と思わずにいられない状態だった。群舞で魅せるタイプの演目だと舞台と同じ目線の1階席から観るよりも2~5階席から見下ろす方が陣形の形がはっきりわかって面白いこともあるんだけど、今回のようにソロやデュオのような少人数の演目ばかりだと4階席から見るのは辛い。

演目は、これでもかというほどのコンテンポラリーづくし。コンテンポラリー界では有名な振付師の作品ばかりだけど、すべて観るのは初めてのプログラム。ボレロのように多数のダンサーによって踊られている演目よりは、ダンサーによる踊り違いが実感しにくかったかもしれない。とりあえずギエムが最後まで新しいことに挑戦つづける実験的な精神の持ち主であることはわかった。細部がほとんど見えなかった自分にとっては、ギエムの最後のダンスを堪能するというよりも、ギエムのバレエに対する姿勢を確認するような公演であった。

はじまりのフォーサイスの「In the Middle, Somewhat Elevated -インザミドル (YouTube)」はこれぞコンテンポラリーの王道というようなプログラム。あまり好みではなかったが、音響と照明が刺激的、硬質でソリッドな印象。続くイリ・キリアン&武満徹の「ドリーム・タイム」はほのかな退廃感と優美さと気品の漂う小品で、ギエムや上野水香や柄本弾などのスター選手は出演していなかったが(それ以外知らない)、今回見た中で一番気に入ったプログラムだった。3人の女性ダンサーを見てたら有元利夫の絵を思い出した。「テクネ」を見て、アクラム・カーン本人とのデュオ「聖なる怪物たち」観に行けばよかったなーというか、観るべきだったと後悔する。生のパーカッション隊も素晴らしかった。ほとんど無音の「デュオ2015」はふたたびフォーサイスの振付、遠目にはベジャールっぽく見えないこともなかったが、近くで見たら印象変わるかもしれない。変な動きが多くて面白かったが、近くで見ても変態的だったのか再確認したい。ラッセル・マリファント振付の「ヒア&アフター」は移動する複数の正方形の照明が印象的。最後ヨーデルで終わってなんじゃこりゃと思った。最終演目の「バイ」はギエムのソロ、細かい部分が見えなかったが、茶目っ気たっぷりに小気味よく「バ~イ」と片手を振って去っていくような演出が洒落てるプログラムのように見えた(自信はない)。

観る前まではピンとこなかった「LIFE IN PROGRESS」のツアー名の意味を、観終わってから実感する。引退してもギエムの人生は進化中ってことなんですな。

帰りに楽屋口の前を通るとギエムの出待ちをしている人達がたくさんいた。係員の人が列の整備をしていて「ギエムさんが出てくるのは何時になるかわかりませーん。23時頃になるかもしれないので、前もってお帰りのきっぷのご用意をお願い致しますー」と叫んでいた。自分はすぐに帰ったが、あんなに大勢の熱狂的なファンの方々に囲まれてギエムも本望だろうなあと思った。

目が悪くて鑑賞しきれなかった部分を知識的に補完したり再度余韻に浸りたくてTwitterで感想を検索してみたけど、何か自分とは世界の違いを感じてしまうツイートが多かった。これからも時々バレエを観ることがあるかもしれないけど、自分はたぶん一生邪道な鑑賞者のままなのだろうと思った。

立ち見席の発売が決定したらしい。実に素晴らしい案だと思うが、それなりにいい価格設定なのに商魂のたくましさも感じる。

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